愛知県豊田市 | 医療法人Well-being だいせい歯科医院

予防歯科

歯の病気の99%は予防できます

歯の病気の99%は予防できます当院では治療後に必ず定期検診を受けるようにお願いしています。
「行くのが面倒」
「本当に定期検診が必要なのか」
と聞かれることがあります。
結論から言うと歯の定期検診は、絶対に必要です。
定期検診に来てくださらないと虫歯や歯周病などになりやすくなり、もっと面倒なことになります。

定期検診の内容

当院の定期健診では、国家資格を持つ歯科衛生士が40~60分かけて以下のようなことを行っています。

1:歯周病検査
歯周病の状態を把握するためには、検査が必要です。
歯ぐきの状態、出血の有無、歯と歯ぐきの間の溝(歯周ポケット)の深さなどを調べます。

レントゲン
歯を支えている骨の状態を確認する検査です。
歯周病は歯を支える骨を溶かしてしまう病気なので、現在の骨の状態を確認することが大切です。

口腔内写真
レントゲンでは再現できない歯の状態や歯ぐきの色や形を確認するため、お口の中の写真を撮らせていただきます。
これは、治療前後のフォローアップにも重要です。

歯周ポケット検査
歯と歯ぐきの間のポケットの深さを測定することで、歯周組織のどこに異常があるのかを知ることができるのです。
深さが4mm以上の場合は、歯周病が進行している可能性が高くなります。

出血の有無
歯ぐきからの出血を確認します。
炎症部位は出血の有無で判断します。
出血している部分は、歯周炎の可能性が高いです。

歯のグラつき検査
歯のぐらつきを確認します。
ぐらつきが多いということは、歯を支えている骨や周囲の組織に炎症、ケガ、歯周病があることを示しています。
2:歯石の除去
歯周病の検査で口の中の状態を確認した後、歯石が見えている場合は、歯石を除去します。

スケーリング
歯ぐきの上に見える歯の部分(歯肉縁上)歯石を除去することを「スケーリング」といいます。
歯石が確認された方には、スケーラーという器具を使用します。
主に歯の表面に付着した歯石やバイオフィルム(多数の細菌)を除去します。
3:表面クリーニング
歯垢をそのままにしておくと、歯石になってしまいます。
磨ききれなかった歯垢は歯石となり、毎日のブラッシングでは取り除くことができません。
歯石の表面は凸凹しているため、歯垢が付着しやすく、歯周病を悪化させる原因になります。
定期的に歯のクリーニングを行い、お口の中を清潔に保ち、健康な状態を維持しましょう。

ジェットポリッシングを使用したクリーニング
頑固な茶渋やタバコの着色はなかなか落とせない場合があります。
そこで登場するのがジェットポリッシングです。
微細な粒子とジェット水流が頑固な汚れを吹き飛ばします。
また、バイオフィルムと呼ばれるヌルヌルした細菌の塊(歯周病の原因ともなる)も除去するので、、健康のために非常におすすめです。
ジェットポリッシングを行ったあとはポリリン酸ジェルで歯を研磨していきます。
ポリリン酸には着色を落とし、再付着しにくくするという特性があります。
4:ブラッシング指導
歯科衛生士が正しい歯の磨き方を指導します。
毎日歯磨きしているから大丈夫と思っていても、歯や歯ぐきの状態によって、適切な歯磨きの方法があります。
正しいブラッシング方法でプラークコントロールをしましょう。

定期検診の頻度

定期検診の頻度は、歯周病や虫歯のリスクが高いかどうか、自宅できちんと歯磨きができるかどうか、歯ぐきが腫れやすいかどうかなど、お口の環境によってさまざまです。

一般的には、3ヶ月に1回程度

研究論文では、歯周ポケット内の歯周病原因菌の数が3ヵ月後には元の数値に戻ることが分かっており、3ヶ月に一度の検診を推奨しております。


口腔内環境が良好であれば、半年に1回程度

一般的には3ヶ月に1回が目安ですが、歯磨きがしっかりできていて、口内環境が良く、歯周病や虫歯のリスクが低ければ、半年に1回のペースで来ていただいても大丈夫です。


虫歯や歯周病のリスクが高い人の場合

残念ながら口腔内環境があまり良くない場合は、まず徹底的に口腔内環境を改善するために通院をお願いしております。
頻度は患者さんの口腔内の状態によって慎重に判断する必要がありますが、まずは3ヶ月以内の間隔で定期的にチェックします。
その後、改善が見られた場合は、通院間隔を延ばしながら様子を見、適切な通院間隔を決定していきます。


歯科で定期検診を受けないと、、、

自宅での歯磨きやセルフケアはとても大切です。
歯科衛生士の指導のもと歯磨きを実践すれば歯ぐきや歯周ポケットの状態が健康なまま保ちやすくはなります。
しかしそれだけでは十分ではありません。

1. ブラッシングだけでは、汚れの60%程度しか落ちない

一人ひとりの口腔内環境ごとにリスクは異なります。
奥歯のような場所は、いくら磨いても実際に見ることはできません。
歯が重なっているところ、歯ブラシが届かないところ、歯周ポケットの奥など、知らず知らずのうちに、細菌が住み着いてしまうのです。
時間が経つと、細菌が虫歯や歯周病の原因になります。


2. 歯石は歯磨きではとれません

プラーク=歯垢(大量の細菌)は歯ブラシが届きにくい歯と歯ぐきの隙間を好み、細菌が蓄積され、バイオフィルムを形成していきます。
その後、歯垢は48時間程度で歯石になり始めると言われています。
歯石は一度できてしまうと、歯ブラシでは取れません。
また、歯石は形状が凸凹しているため、歯垢が付着しやすくなり、歯周病の原因になります。
重要なのは、歯石は目に見える歯だけでなく、見えない部分や歯ぐきにもできることです。
定期検診で歯石はしっかりとる必要があります。


定期検診と残存歯数率

定期検診を受け、定期的に歯のクリーニングをしている人は、自分の歯を失うリスクが低く、80歳になっても自分の歯を保てる可能性が高いと言われています。
鏡だけでは見えない歯垢やバイオフィルム、ブラッシングだけでは落とせない汚れがあります。
健康な歯を保つためには、国家資格を持つ歯科衛生士が専用の機械を使って、徹底的に汚れを落とすことが大切です。
そのため、歯医者さんで定期的に検診を受けることが大切です。

全身疾患を予防するための定期的な歯科検診

歯の病気の99%全身疾患を予防するための定期的な歯科検診歯の定期検診は、虫歯や歯周病の予防に役立ちますが、定期検診を受けずに知らないうちに歯周病になってしまうと、歯周病はお口だけでなく、全身に影響を及ぼす可能性があります。
歯周病菌単体では全身に影響を与えるほどの病原性はありませんが、歯周病に侵された歯ぐきでは、他の細菌が血液中に入り込みやすく、全身疾患を引き起こしやすくなります。
糖尿病、心臓病、脳梗塞は主に歯周病と関連があると言われています。
心臓病(狭心症、心筋梗塞)や脳梗塞は、血管の狭窄や血管の閉塞が原因で起こります。
その他、低出生体重児の早産、誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、関節炎、腎炎、パージャー病などがあります。
定期的な歯科検診は、口腔内の健康だけでなく、全身疾患の予防にも役立ちます。

予防歯科を大切にしましょう

歯周病菌は、口の中だけでなく、体にも影響を及ぼすことが報告されています。
口の中の環境は、世代によって異なります。
悪化しているのに、気づかないうちに病気になっているかもしれません。
定期的にメンテナンスを受けることで、健康なお口と身体を手に入れていただきたいと思います。